2013年2月24日日曜日

「ほめる技術、しかる作法」 伊藤 明

「ほめる」とまではいかなくても、些細なことにさえ感謝の言葉をかけることを習慣づけるのは、人間関係を円滑にする上でも効果的でしょう。
本書のタイトルにあるように「ほめる技術」と規定している点は、欧米(私は英語圏を想像してしまうのですが)との事情がの違いを反映していると思いました。過去のエントリーでも触れましたが、英語文化では、「ほめる」ことが極めて当たり前で自然なことだからです。

「ほめられる技術」についても述べられています。日本人の「ほめられ下手」な傾向は、謙遜することを美徳とする日本の文化的背景とは切り離せないでしょう。本書ではほめられ上手になるために、具体的には、「ありがとう」を口に出し、できれば「うれしい」気持ちを表すことをアドバイスしています。私の場合、ほめられた時に(あまりほめられることはありませんが、)、常に「ありがとうございます」と言うようにしています。卑屈な謙遜でなく、また、尊大な感じも与えない、便利な言葉だと思います。

「しかり方、しかられ方」も述べられています。しかり方の要点は感情的にならないの一言に尽きるでしょう。「しかられる場面で相手が感情的であったらどうするか」ですが、それに対しては「反面教師」として生かそうという実際的な適応法を示しています。

「怒る技術」でも述べましたが、しかる際には特に自分の感情をコントロールした状態でないと、単なる「切れた」状態となりかねませんね。そして、それは生産的な行動ではありません。状況によっては、意図的に「キレる」ことも効果的ですが、私にとっては高等テクですね。そのうちに、身につけたい「技術」です。



0 件のコメント:

コメントを投稿