2013年6月30日日曜日

「養生法」は人それぞれ

先日、たまたまテレビをみていたら、今、流行のアンチエイジングで有名な某医師の生活が紹介されていました。今、50代なのに、30代の写真よりも若く見えるとスタジオで言われていました。で、その人の食生活は、朝がガム一個、昼は果物とナッツと小魚、夜は、普通の食事でした。朝がガム一個でよいのは、水分を取りすぎるとむくむからという理由でした。

水分を多く取れとか、朝はきちんと食べましょうといった、これまでの「常識」とは異なる健康法に興味を引かれました。

「常識とは異なる」といえば、その他のダイエット法や健康法でも「肉を思い切り食べても大丈夫」とか、「炭水化物を採ってもダイエットできる」などの方法が流行ったりします。

なぜ、こんなに間逆なことがまかり通るのか?
 ひとつにはこれまでと同じ方法では目新しさがないからでしょう(世間のダイエットマニアは、新たな方法を渇望しているに違いありません)。
 ふたつめには、「人間は一人ひとりが違うから」なのではないかと考えられます。

朝から元気な人もいれば、午後に元気になる人もいるでしょう。また、睡眠時間が4時間で大丈夫な人もいれば、8時間眠らないと寝不足の人もいるでしょう。同じ人間でも人種の違いもあるし、同じ人種でも環境が違えば条件が違います。

なので、病気になったとしても、どの治療法が効果的であるかは、実際のところ、ヒトによって異なるといえるでしょう。

長生きのためには養生が必要でしょうが、その「方法論」も人それぞれに違っても不自然ではないです。この観点から、以下の本も独自の「養生法」が紹介されています。



「病を克服する」「アンチエイジング」ではなく、病あるいは老化と付き合っていく姿勢が以下の文章に見て取れます。
そもそも病気を「治す」というのは間違っています。病気は「治す」ものではなく「治める」ものなのです。

また、病気の治療に関しては、現代医学の中心である西洋医学と、理屈のすべてが科学的には解明できていない東洋医学について言及しており、
昔、迷信を正すのは、科学や思想の役割でした。(中略)「科学が全部理解できている、ということが、じつは迷信なのではないか」と感じるところは、私にもあります。
と述べています。世の中のかなりの部分は科学的に説明できるでしょうが、全てではないでしょうね(理系人間としては、すべてを説明したくはなりますが、、、)。

「髪を洗う頻度は年4回」には驚きましたが、養生法はヒトそれぞれということですね。


ビジネス書でも「私はこうして成功した」のものがありますが、成功するかどうかはケースバイケースで必ずしも普遍性があるとは言いがたく、養生法もまた然りなのでしょう。

2013年6月23日日曜日

ダリも描いた「神曲(La Divina Commedia)」

滞在先でダリの展覧会をやっていたので行って来ました。ダリといえば、時計が伸びたような絵や、本人の奇抜な容貌が思い出されます。「シュールリアリズム」は、わかったようなわからないような印象です。
今回の展示では、版画が主な対象でした。



その中でダンテの「神曲」に関連したものが100枚ほど展示されていました。しかし、「神曲」の「地獄篇・煉獄篇・天国篇」と言われても全くピンきません。余談ですが、「ダンテ」といって最初に思い浮かぶのは、ソフトバンクのCMに出ていたダンテカーヴァー(http://ameblo.jp/dantecarver/)です。


では、「神曲」を読んでみようと思い立ち、ネットで調べました。青空文庫から無料で電子版をゲットできることがわかったものの、山川丙三郎訳は文語体で日本語にもかかわらず難解と感じられました。いろいろみてみると、平川訳が読みやすそうなので、これを入手すべくアマゾンで注文しました。



アマゾンの優れたところは、自宅にいなくても商品の受け取りができる点で、任意のローソン店舗を注文時に指定しておけば、全国どこのローソンでも受け取ることができます。今回はそのサービスを利用しました。郵便の局留めとほぼ同じですが、コンビニだと24時間受け取り可能で、またその拠点も多い点がよいです。

地獄篇では、罪の種類により各種の刑が用意されている地獄をみてまわる内容で、多少スプラッタームービーを思い出させる内容でした。ただこうした重苦しい内容のなかでも、第21歌の最後では、部下の鬼が舌でベエをした合図に対して隊長鬼マラコーダが放屁で応答するというユーモラスな描写も入れられています。

ネットでの評判通り、平川訳は現代語訳のために本文は読みやすく、また、各章(第1歌~第34歌)ごとに訳註がつけられていて、そこでは宗教的あるいは時代的な背景が説明されているので理解の助けとなりました。ヨーロッパ中世や、ギリシャ・ローマ古典、そしてキリスト教についての知識があれば、さらに踏み込んで内容を楽しめるでしょう(恥ずかしながら、自分は知識不足です)。


煉獄篇、天国篇もこれから読みたいものです。



2013年6月15日土曜日

英語の語彙力向上に楽な道は、、、ない

■英語学習の上で、重要な要素の一つは語彙力です。
地道に単語を記憶していくしかないのでしょうが、年齢とともに記憶力が低下していくことは否めません。

■今朝の日経新聞のNIKKEIプラスワン2面「とことん試します」で、アラフォー記者が英単語学習を試してみた記事を目にしました。
「アラフォーからの英単語学習、専門家に聞いた秘訣は」という内容で以下の5点にまとめられていました:
  1. 丸暗記は非効率。「暗記より推理」と心がけよ
  2. 単語を分解してみよう
  3. 覚える単語を分野別に整理
  4. 復習は高速で
  5. 定着のために、自分なりの「実用」を考えて
スマホのアプリ利用やネットの英語学習サイト利用も紹介されていました。そこで紹介されていた「ウェブリオ」は辞書サービスを提供しており、私も利用しています(http://ejje.weblio.jp/)。英和、和英はもちろんですが、調べた単語を単語帳として保存しておくことが可能です(無料会員では単語登録数の制限があります)。

2については、大学受験の際の単語暗記本にも書いてありました。接頭語や接尾語に分解してみれば、1の「推理」して意味を知ることにつながりますね。

5がやはり重要です。文のなかで覚えた単語の意味をとらえる、あるいは、話す機会があればそこで使ってみると、使用頻度が高まるに従って脳に定着するでしょう。
逆に使用頻度の少ない単語を長らく脳内の記憶に定着させておくことは難しいでしょう。

 私の場合、単語を記憶する「作業」はつまらないので、ここのところ、キンドルでペーパーバックを読んで語彙を増やそうとしています。日常的に使われているような単語で知らないものに遭遇するので、それなりの新鮮味があります。わからない単語をタッチするだけで意味が表示されるので、別途辞書を用意する必要もなく電車の中でも読み進められます。


■結局、「何のために」単語力を高めたいかで、アプローチも変わってくるでしょう。
英語を使う場面を考えると、語彙が豊富でなくても、話したり書いたりする際には平易な表現に言い換えれできれば切り抜けることができます。
ただ、問題は、特に話している場面で「難しい言葉(概念)」を「(自分の語彙力でカバーできる)やさしい言葉」で素早く表現できるかという点です。例えば「官僚主義」(bureaucracy)を平易な英語で説明できるか?と考えると、たぶん無理です(英語で「官僚主義」を説明できる人は、bureaucracyという単語を知っている語学力があるでしょうねw)。

となると、聞いたり読んだりする場合にもっとも語彙力がきいてくることになります。やはり、「言い換え」ができるにしても、語彙力があるに越したことはないです。

ある程度の速さで語彙力を高めるには、「楽しくやれる方法」を見つけるほかに、地道な暗記作業も必要なのでしょうね。


2013年6月8日土曜日

「その言い方が人を怒らせる」 加藤重広


 言葉を話すとき(日本語ですが)、自分の意図を違う受け止められ方をしてしまう、あるいは「ニュアンス」が伝わらないことがたまにあります。また、最近では、メールで情報を伝えることが多くなり、さらに「ニュアンス」の違いを正しく伝えることが重要な時代になったと感じます。メールではその「文字情報」しか伝わらないので、書くのに苦労することが多いです。特に、上司へのメールの場合には細心の注意が必要だと思います。自分の伝えたいことを書くことはもちろんですが、それを読んだ相手が「どのように受け止める」かまでを考えて文章を書く必要があるからです。
 勝手な推測ですが、メールの時代になって、文章力がそのまま仕事の能力に直結する時代になったのではないかと思います。(ビジネスメールでも絵文字やemoticonが使えれば、もう少し気苦労がなくなるかもしれませんw)。

 空気の読める、読めない、あるいは謝罪の言葉に対して「謝罪していない」と怒り出すのはなぜか?ということなどを丁寧に本書では説明しています。また、日本語が「が、」で言葉をつjなぐ理由や、「私って○○じゃないですか」の裏に潜む話者の意図を解説していて面白いです。

日ごろの発言に対して「空気読めない」と指摘されている人にとっても本書は役立つでしょう。具体的な例も多く紹介されています。

細かいニュアンスがてんこ盛りの「日本語」がいやになるときもありますが、逆にニュアンスを表す幅が大きいからこそ日本語はすばらしいとも言えます。
英語でも、細かい違いを示せるとは思いますが、どの程度可能なんでしょうか。おそらく、例えばここで書いた日本語のブログの内容を、「同じ」ニュアンスで英語に翻訳するのはかなり難しそうです。

英語であっても、本書と同じような内容の本が成立可能かどうかは興味あります。

2013年6月2日日曜日

グループレッスン(スカイプ英会話)について考えてみる[2]

前回の続きで、O社のグループレッスン(GL)に対する考察です。


■この前までは、GLは会員以外でも参加可能でした。会員以外に対して「お試し」を無料で開放することは十分に意義があったと思います。
今では、会員限定となりました。これはビデオ使用の布石であったかもしれません。つまり、会員以外でも参加できると、問題のある参加者(例えばスカイプで参加者のビデオから入手できる情報を悪用するような人)を除外するのが難しいからでしょう。(あくまでも推測。)

■GLの費用は「見かけ上」無料ですが、実際は授業料の一部が充てられていると予想できます(先生が無給でやっている可能性も否定できませんが、それは考えにくい)。そうであれば、GLの恩恵は、できれば会員に等しく分配されるべきかもしれません。
GLが無料であることが、一番の動機付けであると書きましたが、それを証明するには「有料化」すれば明らかになるでしょう。

例えば、通常チケットの20%の料金にGL設定すれば(5人参加の前提で1/5という計算)、ひとコマあたりの収入は同じになります。(ただし、参加者5名未満では、必ず赤字。)ただ、PLよりも割安にすると料金設定が複雑になり管理が難しくなります。(有料であれば、いろんな苦情を言いやすいメリットはありますが、、、w)。


■意外と「GLの人気が無い理由」を考えてみました。
①GLの時間が合わない
 →特に土曜日11:00のGLは参加者が少ない気がします。

②対象分けが「B2、B1、A2とA1」だが、どこに参加したらよいかわからない。
 →オフ会でこういう声を耳にしました。

③GLで恥ずかしい思いをしたくない

④GLよりはPLで効率的に時間を使いたい

③と④はシステムをいじってもどうにもなりませんが(w)、①と②は運営者が手を入れる余地がある点だと思います。

■いろいろと述べてきましたが、すでにOWスタッフによって今後のやり方が検討されているのでしょうね(たぶん)。

2013年6月1日土曜日

グループレッスン(スカイプ英会話)について考えてみる[1]


スカイプでの英会話を続けています。そこでのグループレッスン(以下、GL)に関して以前のエントリーでふれました。

■GLでもっとも自然なパターンは、誰もが話の途中で反応できる状況でしょう。で、これができるためには、相手の様子が見えないと無理な気がします。要するに、音声だけだと、会話に割り込むタイミングや適切なリアクションが難しいのではないかと。

GLでも結局は先生と生徒の1対1の対応が基本となってしまうのは、スカイプで音声だけであれば、自然の道理だと思います。と言いながらも、実はGLでビデオを使うという試みが数回なされましたが、その後行われていません(たぶん)。
その理由を推定してみると、
 ①一部の参加者から「ビデオで顔を出すのはまずい」という意見が上がった
 ②GLの最中に先生が他のことで忙しくしているのが明らかになるのが不都合だった
 ③ビデオONでは回線が重くなる

もちろん②はないと思いますが(w)。やはり①のような気がします。知らない人に顔まで晒すのは、特に女性は嫌がるかもしれません。

結局、その数回では「自然なパターン」ではなかったのですが、もう少し継続していれば変化あったかもしれません。


■その後の変化としては、J先生のGLが、プライベートレッスン(以下、PL)ぽくなってきました。
だいたい、こんな流れです。

短い記事の音声のみを聞く(3回)

Yes or Noの先生の質問に答える

もうちょっと詳しい質問に答える

記事の全文のテキストを読む

段落ごとのsummarizeあるいはparaphrasing

これを複数の生徒でやるからGLなのですが、生徒一人ではそのままPLです。で、違いは何かといえば、自分の聞き取り能力や語彙が劣っているのことが実感できます。逆に他のひとが聞き取れない点を自分が聞こえてたりすると少し救われます(稀ですがw)。

「ではなぜGLなんだ?」ということですが、「無料だから」でしょう。

昔、某○EONのリアル英会話にお世話になってました。そこでは、当然ながら少人数GLのクラスをとっていました。なぜか?PLはGLよりも費用が高かったからです。


■今回のまとめ
・GLに自然な会話の流れを組み込むのは難しい
・GLの参加の動機付けは費用によるところが大きい(かなり主観的な意見ですが)


次回は、別の視点から考察してみたいと思います。