2014年10月30日木曜日

「What Kills Me」Wynne Channing

通勤の電車の中で細切れで読んでいた、kindleのペーパーバックについてである。そこそこのボリュームだったため、読むのに時間がかかった。
主人公のZeeがひょっとしたことから、バンパイアになってしまったところから話が始まる。しかし、実は特殊なバンパイアで、日光のもとでも平気な特異体質?なことがわかる。バンパイアは「体の傷を負っても修復される」とか、「日光の下では砂になる」とかの基礎知識がないままに読み進んだが問題はなかった。

話の展開で、各部分ごとにみると面白い。例えば、Zeeらがバンパイアの追手に追われて逃げながらも戦う場面は、単純にアクションとして楽しめた。ただし、全体の話の展開から見ると、序盤のなぞや疑問が解消されるわけではなかった。この本のタイトルに対する答え(誰が何のためにZeeを「殺した」のか)は明らかにされていない。そこは続編で明らかになるのだろうが、そのためには有料版を購入する必要がある。商売上手である。(はじめが無料で、その続編が有料であるのはKindleではよくあるパターンですな。)


繰り返しになりますが、キンドルだとすぐに単語を調べることができるので洋書読みには適しています。

2014年10月12日日曜日

「英語はインド式で学べ」安田正

英語を使って話す・聞くことを学ぼうとする場合、少なくとも一度は「○○式学習法」に挑戦しようとした経験があるのではないだろうか?ここでは「インド式」と呼んでいるが、その方向性は「グロービッシュ」とほぼ同じである。すなわち、発音は気にしない(=通じればOK)、余計な単語は覚えない・慣用句は使わないなどの点だ。難しい単語や表現を覚えて使う代わりに簡単な単語に置き換えて使えればいいのだと言われればその通りだ。しかし、「それが難しいんじゃないか」とツッコミたくなる。難しい表現をパッと簡単なものに変換できること自体が語学の才能の一部ではないかとも思える。

動詞に注意して、sound/find/giveと、それらを含む文章の構文を使えば、それほど苦労しなくても話せると言っている。「日本人はbe動詞やhaveを頻繁に使いたがる」ことを欠点であると述べているが、そうだろうか?本書で指摘どおり、be動詞やhaveで置き換えできない動詞の文章ではすんなり口をついてでない欠点があるのかもしれない。だが、できるだけシンプルに話すという思想に基づくならば、 be動詞やhaveをうまく使用していくほうが理にかなっていると思う。

とりあえずは自分の主張を話すためには有効かもしれない。ただし、聞く場合ではどうだろうか?相手が同じくノンネイティブであればよいが、ネイティブである場合にはそれをすんなりと理解できるかは疑問である(世界的にみればネイティブのほうが数が少ないとか、聞き取れなければ何度も聞き直せばよいとの意見はあるだろうが)。

ここで紹介されたメソッドである程度の効果は期待できるだろう。ただし、英文法の基本的な知識なしでは、直ぐに限界が見えるのではないか。
本書が示す「技術」に対する受け止め方は初級、中級、上級者で異なるだろうし、生かし方も違ってくると思う。