2013年6月8日土曜日

「その言い方が人を怒らせる」 加藤重広


 言葉を話すとき(日本語ですが)、自分の意図を違う受け止められ方をしてしまう、あるいは「ニュアンス」が伝わらないことがたまにあります。また、最近では、メールで情報を伝えることが多くなり、さらに「ニュアンス」の違いを正しく伝えることが重要な時代になったと感じます。メールではその「文字情報」しか伝わらないので、書くのに苦労することが多いです。特に、上司へのメールの場合には細心の注意が必要だと思います。自分の伝えたいことを書くことはもちろんですが、それを読んだ相手が「どのように受け止める」かまでを考えて文章を書く必要があるからです。
 勝手な推測ですが、メールの時代になって、文章力がそのまま仕事の能力に直結する時代になったのではないかと思います。(ビジネスメールでも絵文字やemoticonが使えれば、もう少し気苦労がなくなるかもしれませんw)。

 空気の読める、読めない、あるいは謝罪の言葉に対して「謝罪していない」と怒り出すのはなぜか?ということなどを丁寧に本書では説明しています。また、日本語が「が、」で言葉をつjなぐ理由や、「私って○○じゃないですか」の裏に潜む話者の意図を解説していて面白いです。

日ごろの発言に対して「空気読めない」と指摘されている人にとっても本書は役立つでしょう。具体的な例も多く紹介されています。

細かいニュアンスがてんこ盛りの「日本語」がいやになるときもありますが、逆にニュアンスを表す幅が大きいからこそ日本語はすばらしいとも言えます。
英語でも、細かい違いを示せるとは思いますが、どの程度可能なんでしょうか。おそらく、例えばここで書いた日本語のブログの内容を、「同じ」ニュアンスで英語に翻訳するのはかなり難しそうです。

英語であっても、本書と同じような内容の本が成立可能かどうかは興味あります。

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