2013年2月16日土曜日

「人生、勝負は40歳から!」 清水克彦

ツキを信じる、やる気を維持する、ヒトに感謝の気持ちを忘れないなど、この手の「ビジネス(世渡り)本」に書いてある点がカバーされています。
リスクを恐れない、新しいことにチャレンジすることを躊躇しない、自己投資のための時間配分を考えるなどは、この本が対象としている読者(おそらくは40歳代)には有効な視点でしょう。特に「わからないことは聞く」ことは、年齢とともに難しくなっていくので、重要なポイントであると思います。年とともに周囲からどう思われるかが気になるので、「こんなことも知らないのか」と思われるのが嫌と感じるために気易く訊きにくくなる傾向は誰にでもあることでしょう。

時間の使い方にも触れています。著者は放送局勤務、執筆、大学での教育の3つを並行処理しなければならないため、優先順位をつけて仕事をしているようです。月並みながら、その順位付けは、「その日にやらなければいけないものをA、次に重要度の高いものをB、そしてやってもやらなくてもよいものをCに分けてから片付けろ」といっています。「優先順位をつけてやれ」ということだけであれば特段、目新しさはないですが、「優先順位の低いほうからとりかかる」点がすごいと感じました。どうせ、Cが終わってもその日のうちにAを片づけなければならないのだから、AとCを一気に終えることができることが理由であるようです。ただし、調子の悪い時には無理をせずにAだけこなせばよいとも述べています。勢いがあれば、あえてCからやって全体の処理スピードを上げる秘策となるでしょう。(そもそも、CからやってAが終わらなければ、優先順位付けが意味のないものになります。)

想定読者は40歳前後以降でしょうが、それより若い世代が読んでも十分に実用的です。

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