2014年11月10日月曜日

ネットの記事より - "あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」"

ネットで以下の記事が目に留まった。
オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」702業種を徹底調査してわかった


コンピュータ化や自動化が進むにしたがって雇用がどのように影響を受けるか? というのが元になっている論文だ。ヤフージャパンの記事を見た時には最近の発表かと思われたが、調べてみると元論文は2013年9月に発表されていた。
The Future of Employment: How susceptible are jobs to computerisation?

「オックスフォード大学が認定」というのはちょっと語弊がある。正しくは、オックスフォード大の中の研究プログラムOxford Martin Programme on the Impacts of Future Technologyで発表された論文というべきであろう。

単純労働が置き換わり可能で、創造的な仕事や、対人的に高度な処理を必要とする仕事が置き換わりにくいだろうとの予測は、これまでも言われている予想の範囲である。ただし、ちょっと複雑なサービス業、例えばタクシーの運転手も自動化の可能性があるとみているのは新しいだろう。

ただし、ここでの予測に対して以下のような限界(=平たく言えば予想が当たらない場合のいい訳ともとれますが)も論文の中で注記している。
■安い労働力が不足している状態や、投資できるお金が十分な時には起こりうることである。
■規制や政治的な動向で、機械化の動きが減速される可能性がある。
(例として、カリフォルニアやネバダ州では無人運転車に対しての法規制を整備する動きに言及)
■未来の技術予測は大変に難しい。

上記のニュース記事では触れられていないが、元の論文では、アメリカの2010年時点での雇用者数の47%がコンピュータや機械に置き換わる危険にさらされているとみている。また、「賃金」と「置き換わる可能性」、および「教育水準(大卒以上かどうか)」と「置き換わる可能性」の相関性を見ると逆の相関がみられると分析している。つまり、今の雇用で賃金が安ければ安いほどその雇用がなくなる(=機械等に置き換わる)可能性が高く、また、労働者の教育水準が低ければ低いほどその雇用がなくなる可能性が上がるということだ。

 月並みな結論だが、将来、職を失い路頭に迷わないためには、最終的には「教育」が重要なのだと思う。

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