2014年11月17日月曜日

「氷菓」米澤穂信

  高校生による謎解き小説である。しかし、「名探偵コナン」のような精巧な「オチ」は仕込まれていない(テレビアニメのほうをたまに見ることがあるが「謎解き」は大人でも楽しめる場合が多い。)

主人公が通う高校で過去に起こった「事件」の経緯を明らかにするのがメインな筋である。だが、その途中で主人公の非凡な謎解き能力が発揮される話が序盤にあり、その辺まで読んだときには、一種の短編小説集かと誤解するほどだった。「氷菓」とは、その高校の古典部(そこに、主人公が入部せざるを得なかった)の文集の名前であり、なぜ「氷菓」なのかが最終的な謎解きとなっている。

 単純な謎解きとしては、かなりフツーな部類に入るのだろうと感じた。主人公と友人の関係も描写されているが、それも感じ方は人それぞれ、また、世代によっても感じ方が違うに違いない。



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