2013年4月7日日曜日

「英語ジョークの研究―関連性理論による分析」  東森 勲

英語のジョークの例を挙げて、なぜそれらが「おもしろいのか」を理論的に説明しています。英語だけでなく、日本語のジョークや駄洒落についてもおもしろいと感じられる理由を解析しています。「関連性理論って何?」と、気にはなりますが、「ジョーク参考書」としては比較的新しい本です。値段は安いとは言えませんが、以前本屋に立ち寄った時に目にとまったので購入しました。

英語をそのまま日本語に置き換えてもジョークとして成立するものもありますが、英語でしか成り立ち得ないもの、逆に日本語でしか成り立ちえないもの列挙されています。あとは、そのジョークの文化的背景を知らないとウケナイのはエスニックジョークでしょうか。民族性のステレオタイプに対する認識が同じでないと笑えません。

日本語でなじみがないものといえば、「ノックノックジョーク」でしょうか。
例えば、
Knock, Knock!
Who's there?
Hatch.
Hatch who?
Bless you and please cover your mouth next time.
くしゃみの「archoo」と「Hatch who」の音が似ているからという前提で成り立っています。ジョークというか、なぞなぞに近いです。



メグライアンとトムハンクスが主演の「ユーガットメール」では、トムハンクスとレジの店員の会話のノックノックジョークの場面が出てきますが、未だに「なぜジョークとして成立しているか」がピンときません。

トム knock, knock.
店員 Who's there?
トム Orange.
店員 Orange who?
トムOrange you(Aren't you)going to give us a break by zipping this credit card through the credit card machine?


  ネットで検索すると、Orange who?とAren't youの発音が似ているという解釈が多数派のようですが、他の解釈もあるようです。
なお、日本語字幕は、「orange」については全く触れずにうまくニュアンスを伝えた意訳がなされています。
ジョークを難なく理解できるのは「金メダルレベル」の英語かもしれませんが、そのレベルには近づきたいものです

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