2013年7月21日日曜日

「生の短さについて」セネカ

■生き方について、人それぞれの考え方があると思います。「太く短く」というヒトもいれば、「なるだけ長生きしたい」というヒトもいるでしょう。「細く長く」派は聞いたことありませんが、中には「ぬるい感じ」で生きたいヒトもいるでしょう。

ただ単に長生きすることに対して疑問を呈し、時間を浪費することなく大切に使おうというのが「生の短さについて」の主旨です。セネカの生きた時代は今から2000年余りも前であることに驚かされました。

「無駄に長く生きる」ことに対して、以下のように述べています。
誰かが白髪であるからといって、あるいは顔に皺があるからといって、その人が長生きしたと考える理由はない。彼は長く生きたのではなく、長くいただけのことなのだ
その通りだと思います。
が、一方で「ただ長くいた」としても、老人はその年まで「存在している」だけですごいのではないかと時々感じます。それは本人の心がけによるものかもしれませんが、そこまでの人生の運のよさが「凝縮された」結果ともみてとれます。70年も80年も生きながらえてきただけで「奇跡」じゃないかと思うのです。



■ただ長く生きるのではなく、充実して生きることについては、
ガンジーの言葉:
"Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever."
を思い出します。

他人に振り回されて時間を浪費しないようにする大切さは、スティーブジョブスも述べています。
"Your time is limited, so don't waste it living someone else's life. Don't be trapped by dogma —--which is living with the results of other people's thinking."


本書の全体の1/3が訳注と解説となっており、古代ローマの歴史に疎い私にとっては本編よりも役に立ちました。


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