2012年12月30日日曜日

蔵書のミニマリズム作戦

 これまで、本を読むことはよいことだと固く信じてきた。知らないことを経験できたり、知識を広げたりすることに読書が役立ってきたのは間違いないだろう。しかし、インターネットの普及によりその状況は一変した。一番感じている違いは辞書や辞典によって何かを調べることが圧倒的に少なくなったという事実である。わからないことがあれば、すぐに検索エンジンで調べられるし、また、その範囲には国境がない。さらに、掲示板やお助けサイトの世話になれば、知らないひとから親切に教えてもらうことさえも可能である。
 辞書、辞典類が紙である必要が全くなくなり、やたらと分厚く重たいという物理的なデメリットからこれらの辞書類は開放された。
 では、一般の書籍はどうか? やはり本も電子化への流れはとまらないであろう。その理由として、日本でみるとKindleの発売が大きいと思う。なぜならば、「書籍」を販売してきたアマゾンが、印刷物ではない本を発売し始めたからである。

個人的には「紙」の本への愛着はあるものの、ついに紙ベースの本を極力やめるようにすることにした。理由は以下のとおりである。
1.物理的なスペースが確保しがたい.
 単に住まいが狭いという理由による
2.長期保存による劣化の可能性がある.
 再生紙を利用している本が黄ばんできている
3.検索のしやすさ
 電子ファイルであれば、さまざまな検索条件で必要な本を探せる

本を持っていることと、本の内容や知識を吸収して生かしているかとは必ずしも一致しない。また、本の装丁やデザインという点を除くと、本を読む理由はその中身にある。だから、中身さえあればよく、また、別に本をずらりと並べて飾ることは必要ないのではないかと思えてきた。
 この点に関してはranさんのブログで三国志の一場面が引用されており、興味深い。

http://english-q.com/article/tadokist/4374/
そこでは「図書室」なのに本がなく、本の中身はすでに読んだので、別に本が存在している必要がないという場面が紹介されている。

そう言われると、自分の場合でも本を買った時点で満足し、その中身を吸収できたかわからない場合もあった気がする。(ただし、専門書など、ときどき必要なことを見たい本では、買って持っておくことにも意味がある。)

 そこで、所蔵本を、電子化するか、そのままとっておくか、廃棄するかの3つにわけることにした。電子化はいわゆる自炊による自分でやることも選べたが、手間や初期投資、そして、自炊のための道具をそろえると結局部屋の収納スペースが必要であると思われたので、自炊代行の「ブックスキャン」にお願いした。
ブックスキャンでは、大量にスキャン(月に50冊)を依頼するのであれば、価格と納期の点からプレミアム会員がお勧めである。私の場合には200~300冊を見込んでいるので、プレミアム会員で毎月50冊ずつを電子化している。

また、廃棄(不要)本は、リサイクルショップに運ぶのも大変なので、「ブックオフオンライン」に依頼した。


ブックオフオンライン

ブックオフオンラインでは、集荷を依頼すれば着払いでの発送が可能なので、特に引き取り価格にこだわらないのであれば便利である。なお、査定額が気に入らない場合には、売らずに手元に戻すことも可能である。


しかし、やはり長年の習慣なのか、ブラリと本屋によっていろんな本を手に取り、たまには買いたくなる。まあ、買った分だけを手放すようにするしかないか。

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