2015年2月9日月曜日

「これから、どう生きるのか」本田健

著者については説明するまでもなく、これまでに生き方に関しての著作が多い。本書では、「生き方」に関していくつかの項目にわけ、さらにそれらを細分化して見開き程度で読める体裁としている。

「2.お金」では、お金に感謝することを説いている。通常考えるとバカらしく思えるが、他でも同様のことを勧めている本はある(例えば、お金を大切に扱いましょうなど)。科学的に説明できないことは好まないのだが、お金を大切にする姿勢や態度が潜在意識に働きかけてお金を呼び込む作用をするのではないかと想像してしまう。

「7.健康」の項では、「健康法は自分の体質で選ぶ」といっており、これはまさに「養生法は人それぞれ」で取り上げたことと同じである。「バランスのよい食事」はほとんどの人にとってよいが、「すべて」の人に対してではなく、あくまでも「一般的」「平均的」な人の場合である。最近、禁煙治療を勧める広告で「禁煙により○年間寿命が延びます」といっているのを耳にするが、それは統計的に正しいことであり、例外は存在するのだ。なので、最終的には、自分にとっての「健康法」を見出すしかない(基本的な方法はあるとは思いますけど)。

「8.運と運命」では、「人生は不平等だが公平にできている」と、時間は1日24時間であり公平に分配されているといっている。「運命」については、「宿命」を引き合いにだしており、「宿命」は宿る命で生まれたときには決まっているもの、一方で、「運命」は運ぶ命で自分で変えられるものと区別しており、だから自分の力で何とかなる部分もあるのだといっている。「人生は筋書きのないドラマ」とも例えられるが、著者の見方からすると、大まかな筋書きは決まっているが、アドリブを入れる余地が十分にあるといったところか。


生き方に対する考え方は十人十色である。最終的に決めるのは自分しかないが、こうした本は何らかのヒントを与えてくれるだろう。

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