2015年5月10日日曜日

「今日も一日きみを見てた」角田光代

 ネコのトトを迎えてからのおっかなびっくりな体験をつづったエッセイである。ネコを飼ったことのある人にとっては「そういうことあるよね~」と思ってしまうあるある本といえるだろう。これからネコを飼おうとする人には役立つかもしれない。

 ネコ用のおもちゃを買うとき、ネコが気に入ってくれるかどうかを心配しながら購入するのは完全にありがちだ。せっかく買い与えたのに、全くの不発でネコが全然気に入ってくれない場合は自分も経験したことがある。

 ここにでてくるトトは運動神経が鈍くて、いろいろ失敗をやらかすので、それを笑ってしまうと書いている。それでトトは性格が引っ込み思案になっているということらしいのだが、実はトトのプライドが傷つけられたのではないかと想像したりする。「ネコはプライドの高い動物なので失敗しても笑ってはいけない」とどこかで読んだことがある(真偽は定かでないが)。

 ネコの来る前の時代BC(BeforeCat)と、その後のネコ紀元後AC(AfterCat)で世界が大きく変わったという点は納得できる。その癒し効果は飼ったことのある人にしかわからないだろう。まあ、いろんな布製品がぼろぼろになるとか、焼き魚を落ち着いて食べることができない等のデメリットも否定できないがw。


やはり、ネコそれぞれに個性があり、もしも失ったら容易には代替できないものだと再認識させられた。

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