英語の勉強法の本だ。
世間にはいろんな勉強法があるが、なんといってもその「核」をまずつくることが大切で、その道は楽ではないと指摘している(たいていの人はわかっていることだが。)この本で示されている方法とは、まず「核本」を見つけそれをひたすら繰り返して「完全に」マスターしろという具体的なものだ。「完全に」とはすなわち、5~100回(注:5~10回の間違いではありません)は繰り返して最終的には暗誦できるようになれと、それから次の部分に進めというものだ。「核本」として、「アメリカ口語教本」や、高校あるいは中学の英語の教科書を挙げている。
ここでは「核」と呼んでいるが、要するに「基礎」のないところにはその先がないということだろう。武道であっても、また、音楽や絵画のような芸術の世界でも、最初は「基本」があってそこから発展がある。そして大抵は基礎の繰り返しは単調で面白くないだろうが、その基礎がなければ独自性を生み出すことはできないだろう(「守破離」といわれるように、はじめから「破」や「離」があるわけではない。)
著者の方法は相当なスパルタ式だが、最終的には同時通訳レベルを目指すには適用できるだろう。英語「で」メシを食べていこうとする人には大いに役立つはずだ。それ以外の人であれば、自分の持ち時間の配分をよく考えてやり方を決めればよいだろう。
さすがに繰り返しは飽きそうだが、気が乗らないときには音楽を聴きながら音読するといった具体的な方法を勧めている。
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