今回の展示では、版画が主な対象でした。
その中でダンテの「神曲」に関連したものが100枚ほど展示されていました。しかし、「神曲」の「地獄篇・煉獄篇・天国篇」と言われても全くピンきません。余談ですが、「ダンテ」といって最初に思い浮かぶのは、ソフトバンクのCMに出ていたダンテカーヴァー(http://ameblo.jp/dantecarver/)です。
では、「神曲」を読んでみようと思い立ち、ネットで調べました。青空文庫から無料で電子版をゲットできることがわかったものの、山川丙三郎訳は文語体で日本語にもかかわらず難解と感じられました。いろいろみてみると、平川訳が読みやすそうなので、これを入手すべくアマゾンで注文しました。
地獄篇では、罪の種類により各種の刑が用意されている地獄をみてまわる内容で、多少スプラッタームービーを思い出させる内容でした。ただこうした重苦しい内容のなかでも、第21歌の最後では、部下の鬼が舌でベエをした合図に対して隊長鬼マラコーダが放屁で応答するというユーモラスな描写も入れられています。
ネットでの評判通り、平川訳は現代語訳のために本文は読みやすく、また、各章(第1歌~第34歌)ごとに訳註がつけられていて、そこでは宗教的あるいは時代的な背景が説明されているので理解の助けとなりました。ヨーロッパ中世や、ギリシャ・ローマ古典、そしてキリスト教についての知識があれば、さらに踏み込んで内容を楽しめるでしょう(恥ずかしながら、自分は知識不足です)。
煉獄篇、天国篇もこれから読みたいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿